今回の外国史ゼミ研修では、大阪の国立民族博物館に訪れました。ここには世界中のさま ざまな地域の文化や生活様式に関する展示が数多くあり、非常に興味深かったです。その中 で私が興味を持ったことを一つ取り上げたいと思います。 様々な展示の中で私の目に留まったのは、ギターの歴史に関する展示でした。私自身、普段 からギターを弾くのもあり、この楽器の起源や進化の過程について深く知ることにとても 興味を持ちました。
この展示で私が驚いたのは、アコースティックギターからエレキギターが生まれるまで の間に、2 つのユニークなギターがあったことです。1 つ目はリゾネーターギター(写真 1 枚 目)です。これは 1920 年代後半に開発されました。この当時、アコースティックギターの音 量不足が課題でしたが、このギターは内部に金属製の共鳴板を入れることで音量を大幅に 改善することに成功しました。この共鳴板は音質にも独特の影響を与え、金属的で力強い音 を生み出しました。このように、音量の向上を目的として、リゾネーターギターが生まれた ことは、ギターの進化の中で非常に興味深い一歩だったと感じました。
2 つ目はリッケンバッカー・スティールギター(写真 2 枚目)です。これは、1930 年代に 登場しました。このギターは音量の改善だけでなく、サステイン(音の伸び・残響)を改善 することに成功しています。特に驚いたのは、弦の振動を電気信号に変換する装置であるピ ックアップが既にこの時代から楽器に取り付けられていたことです。これにより、リッケン バッカー・スティールギターはエレキギターの先駆けとなり、音楽の表現が大幅に拡大する ことに貢献したのだと思います。この技術が後のエレキギター(写真 3 枚目)の普及や発展 に大きな影響を与えたとすると興味深いです。
今回の研修では、単に異文化について知るだけでなく、今回のギターのように日常に存在 するものの背景や歴史を学ぶことの重要性を再認識する機会でもありました。この学びか ら今後も、物事の背景にある歴史や発展の過程を探ることの大切さを忘れずにいきたいと 思います。
(文責:平ゼミ 3 年福間)