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平ゼミ卒業論文報告会2024参加記(新ゼミ生編)

 2025125日、私たち平ゼミ2年生は卒論報告会に参加しました。今回が私たちにとって初めてのゼミ活動だったこともあり、当初はかなり緊張しました。しかし、3年生・4年生が報告会の準備を着々と進めている様子を見て、和気藹々とした雰囲気を感じとることができ、リラックスして臨むことができました。 

 私たちが卒論報告会に参加するにあたって、ある課題が与えられました。それは、報告会の数週間前に配られた卒業論文要旨を読み、質問を2つ考えてくるというものでした。特に私は高校において世界史の全ての範囲を履修していなかったということもあり、それぞれの卒論のテーマの時代背景や人物・作品の概要を理解するために各論文を何度も熟読しました。しかし、実際の報告では4年生が、私たちが理解できるようにパワーポイントやイラスト、具体例を用いた説明を行ってくださったため、世界史を履修していなかった私もさまざまな人びとの立場に共感しながら理解を深めることができたとともに、それぞれの卒論のテーマにより興味をもちました。 

 また、外国史を研究するにあたって、どのようなアプローチを用いるかということについても多くの学びが得られました。数多くの先行研究をもとにそれらの批判や新たな解釈を導き出す過程について、誰の立場から、どの時代背景からといったようにさまざまな視点から比較したり、関係性を探したりすることで憶測や主観に頼ったものではなく、客観的に納得できる可能性を紡ぎだすことが重要であると、今回の卒論報告会を通して学びました。土台に置く根拠 (例えば当時出版された著書に述べられた内容を根拠に置くのか、それとも著書が世間にどのように影響したかを根拠に置くのかなど)を吟味したり、ほかの歴史家・思想家と比較することで得られる特徴を判断したりするなど、先行研究と自身の意見や解釈とを慎重に結びつけることを今後の活動で意識したいと考えます。 

 私は今回の課題で要旨の内容を理解するのに多くの時間をかけていたため、4年生のようにすぐに自身の意見を構築することもできなければ、疑問点を探し出すにあたっても及ばないといえます。しかし今後の平ゼミでの活動を通して、自身の思考のなかで生じた疑問点や矛盾点を放置せず、時間をかけてそれらを追究し続けることを心がけたいと思います。同級生、3年生、そして平先生と情報を共有しながら自身の解釈を構築することで、より多面的・多角的な視野から物事を判断する力を養い、今の4年生のような姿になることを目指します。まだまだ未熟な私達ですが、精進してまいります。これからよろしくお願いいたしします。(文責:平ゼミ2年副ゼミ長・石井